POPUPASIAとは
台湾台北市内で開催される、手仕事や職人ブランドを中心としたチケット制入場展示会です。2024年には第8回目を迎えます。日本や韓国をはじめ、アジア30都市以上からブランドが出展。有料入場制の会場には、手仕事に興味を持つ消費者や台湾国内外のバイヤーが集結します。これまでに2,000名以上のバイヤー、20万人以上の来場者、そして総売上2億元(約10億円)を記録しています。
2024年、CEMENTが2年間にわたり伴走した台湾ゼミ「Session屏東」の事業者が開発した商品が、POPUPASIAで初公開されます。この機会を活かし、日本と台湾をテーマにした合同ブース「Materials」を企画。BtoBおよびBtoCに加え、主催者と事前に連携して台湾現地のクリエイターや企業とマッチングを行い、提携開発や素材コラボレーションを目指します。さらに台湾現地企業との深い関係構築を図ります。今回、日本から3社、台湾から3社の事業者が合同で出展しました。
Session MATERIALをテーマにした企画出展:日本事業者
「Session Material(素材)」をテーマに、日本各地のブランドと台湾屏東のブランドが共同出展しました。日本からは3社、台湾からは3社が参加。台湾では日本の素材に関心を持つクリエイターや企業が多く、今回の出展では、台湾市場の販路開拓に加え、素材販売や現地企業とのコラボレーションを通じた深いビジネスの構築を目指しました。POPUPASIAの主催者から提供された会場の大舞台では、日本の素材を台湾の企業やクリエイターに向けてプレゼンテーションを行いました。
■出展者紹介
・日本からの出展ブランド
【株式会社久保柳商店(東京都台東区)】
te saho浅草で80年以上にわたり天然皮革卸業を営む老舗。日本の伝統的な染色技術を活かしたブランド「te saho」を展開。今回は、半裁の素材を台湾に持ち込み、商品と素材の両方を販売しました。また、台湾の有名書道家事務所と商品開発も行っています。
【株式会社大島屋(岡山県)】
創業75年の畳製造メーカー。海外ライフスタイルに適応した折り畳み式畳マットレスは台湾でも販売実績があります。今回は、一般消費者向けだけでなく、台湾のホテルや建設関係者との新たなつながりを目指しました。
【髙田織物株式会社(岡山県)】
日本国内シェア45%以上を誇る畳縁製造メーカー。1,000種類以上の畳縁を製造し、雑貨や手芸素材ブランド「Kojimaberi」を展開。今回初めて台湾で直接販売を行い、POPUPASIAの手作りファンから高い反応を得ました。さらに、台湾現地代理店との商談を通じ、ビジネス展開が進みました。
Session MATERIALをテーマにした企画出展:台湾屏東県事業者
台湾屏東県事業「Session屏東」の2年間の開発成果を展示販売し、プレゼンテーションを行いました。屏東県原住民処の処長をはじめ、県関係者と弊社代表金谷が取り組みの成果を語り、3社の事業者が商品発表を行いました。
・台湾現地からの出展ブランド
【桃布里文化創作空間】
2013年設立された「桃布里」は、屏東に根づいてきた工芸である月桃編みのブランドです。
月桃編みは日本の奄美や沖縄にもある工芸で、台湾では主に南部の屏東や台東エリアで原住民により営まれてきました。独自の新しい編み方を研究開発し、素材の美しさを表現する「編みバッグ」シリーズを発表しました。
【AliAli頑皮雕】
「AliAli頑皮雕」は、屏東に帰郷した若手職人により設立されたブランドです。原住民パイワン族の伝統工芸である革彫刻と手紋(刺青)の文化をミックスし、若い解釈で伝統文化を残す挑戦をしています。今回は手紋の柄を分解してリデザインし、現在の解釈で普段のお出かけに使えるサコッシュの新しいシリーズを開発しました。原住民文化を多くの人に気軽に伝えるきっかけとなるブランドです。
【Pulima】
「Pulima」は原住民食材を活かしたレストランとベーキングブランドです。台湾現地で長年第一線でレストランを営むメンバーによって立ち上げられた、屏東の伝統を現代風にアップデートして継承していくブランドです。
展示会には台湾原住民の手仕事工芸に関心のある20~30名の販路流通関係者が来場。臺灣蔦屋をはじめとするバイヤーとのつながりが生まれ、2025年1月から臺灣蔦屋での販売が開始される予定です。
POPUPASIA展示会をきっかけに広がる販路
2025年1月より、臺灣蔦屋をはじめ、台北、高雄、台南、桃園など台湾各地での正式販売がスタートしました。また、今回出展した事業者は台湾現地代理店の獲得や、素材使用の出版機会、現地企業とのコラボレーションなど、直販以外にも多くの成果を得ました。
今後も台湾現地とのさらなるビジネスの深化のため継続的にアプローチをしていきます。