Card Chest

名刺を大切に収納できる小さな家具

北海道旭川市の木工メーカーとの協業により生まれたプロダクトです。始まりから終わりまで、一貫してこだわったモノづくりを行うササキ工芸は、本来は家具製造がメイン事業でした。家具の中でも脚や取手、装飾部分などの製造に特化した技術を持ち、細かな工作表現を得意としていたことから、この繊細な技術とこだわりを凝縮させた商品として、「名刺を収納する家具」Card Chestを立案。

本来は商品の名入れ用に使用されていたレーザー機に着目し、カードケースの表面に細かなグラフィックを彫刻しました。プロダクトに特化したCEMENT PRODUCE DESIGNのデザイナーならではの、調整が難しいとされるグラフィックデザインの技術と、職人の技がミックスされて実現した商品です。どこが開け口か戸惑うほどの継ぎ目の処理は、大切な名刺交換の場で話題の種にもなります。使用を重ねるごとに、天然素材の木目にツヤが現れ、経年変化の風合いも楽しめる、長く愛用できる逸品です。

直線が美しい小さな土台の箱に、丈夫で大きな丁番を目立たせる事なくはめ込んでいます。長年使い続けても揺るがないように、あえて少し強く扉を固定しています。まるで印刷のような高精度レーザーの彫刻加工で焼き付けた凹凸のみで、柄の色合いを表現しています。特に表現が難しいとされるカモフラージュ柄は、合計3つのグラフィックパターンで構成しました。3つのパターンの配置面のバランスが、いずれかに偏ってしまうと、その色のイメージが強くなり、カモフラージュが表現されなくなってしまいます。その他にも、絶妙なバランス間隔で調整されているデザインを展開しています。