2013 セメンゲリヲン新劇場版

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第壱話 セ徒、襲来

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2012年11月に淀川で発見されたこの死海文書によると、今年は十七人のセ徒(CEMENTをめがけてワラワラと集まってくる人たち)が、新大阪駅からタクシーを経由して集結するとの記述がなされている。我々はこの死海文書を元に、セ徒の同行を観察することにした。また、黒幕にはCEELEなる特殊機関の存在があり、年内中に意匠補完計画を遂行することで躍起になっているとか、いないとか…。

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まず初めに目に飛び込んできたのは、おそらくセ徒である人物のおびただしく変色した手であった。日頃のストレスからか、血行が悪くなり、紫色にまで変色したその手は、CEELEによる過酷な激務からの影響であるのは言うまでもない…。

別名「セメントラルドグマ」と呼ばれるビルの3階では、あるセ徒の陰が…。おもむろにファイティングポーズをとるその容姿からは、これから始まるであろう壮絶な出稿チェックとの戦いを物語っているようだ。あぁ!おそろしい!!

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と、その時、先ほどの紫色のセ徒から激しい罵声が…。
どうやら、これからセ徒のセ徒によるセ徒のための、大移動が始まるらしい。あまりにも冷酷なその顔からは、周令をかけているだけとは全く思えないほどのオーラが放たれている。これも彼らが持っているとされるATフィールド(心の壁)の成せる技なのか…。

そして、車に乗り込んだ彼等はおもむろに次の目的地へ向かって車をただ走らせるのだった…。もちろん、この間に言葉を発したものは一人もいない。一言でも無駄口を叩こうものならば、即、独房に3日間収容されるのが目に見えているからだ。

第弐話 海、逃げ出した後

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車で次の目的地へ向かったはずのセ徒たちであったが、彼等のうちの数人(ほぼ全員)が何を思ったのか、到着を目前に車に搭乗する事を拒否。結果、手が紫色のセ徒に社内追放を言い渡されることに。
人としての心、プラグスーツ、ペンタブレット、自尊心。何もかもを失った彼等に残されたものは、一枚の破れたジージャンだった…。

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そして、辿り着いた海。
彼等は行くあてもなく途方に暮れていた。さらに、真冬の海は想像を超えた冷たさで彼等の体感温度は-1℃。もはや活動限界をはるかに超えた領域で耐えしのぐしかなかったのだった。

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と、その時、別のセ徒があろうことか、志村けんよろしく王道の、ド下ネタを披露したではないか!私はそのあまりにも鮮烈な光景に下腹部がムラムラとギラめくのを感じずにはいられなかった。

先ほどの興奮が止まない中、彼等はそれでも歩み続けた。まるで何かを探し続けるように。また別のセ徒が言う。「もう少し先にあるから…。」黙ってうなずき付いて行くセ徒たち。私は同じセ徒でも階級があることにふと気づいた。そこは人間社会と同じなのか。

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ここで私は新たな発見をした!女型のセ徒がいたのだ!しかも複数体!!そして、どうやら口論しているようだ。「明日も徹夜や!活動限界や!」「チョチョ!」寒さで身も心もすさんでいるようだ。

その時、「見ぃつけたぁぁーーー!!!!!」声の先を見てみると、そこには確かに仮設5号機(トイレ)の姿が!どうやら、彼等はコレを探し続けていたらしい。しかし一体誰が登場しようというのか。何の儀式が行われようとしているのか?

第参話 関西の隅でワイルドに叫んだ者

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瞑想するセ徒。姿を現した仮設5号機(トイレ)。破れかけのジージャン。
これらが意味するものは一体何なのか?この先に何が待ち受けているのだろうか?そして、誰がこの企画を考えたのだろうか!
行き場のない苛立ちを抑えながらも、謎は解き明かされないまま物語は進んでいくのであった。

仮設5号機(トイレ)に、なんと彼等は全員で乗り込んでいくではないか!いい大人の男女が恥ずかしくはないのだろうか!子供が見ていたら一体どうするつもりだ!そんなことを考えている余裕もあるはずはなく…

次々に嫌がる生身の女型のセ徒に向かって、次々と浴びせるストロボライト!なんと彼等は集団で女型のセ徒の生着替え姿を撮影しようとしているのだ。…鬼畜だ。私は心からそう思った…。

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そうしている間に、ジージャン型のテストパイロットスーツに着替えた彼等は、真冬の極寒な海辺にも関わらず、裸足で撮影ポジションを探し始める。ん?どこかで見た格好だぞ…。そんな時、誰かがこう言った。「せーの!俺たちってやっぱり…!!」

ワイルドでっせぇぇぇ!!

第四話 瞬間、フタクチ重ねて

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晴れてワイルドな精神と身体を取り戻した彼等は、ついに意匠補完計画を遂行することを決意。バラバラだったセ徒たちの想いが重なった時、セメント東京のシ者 ツナカワと、背後から忍び寄る リリス・フタクチの影…。ロンギヌスの勝山は一体誰の手でどうやって抜かれたのだろうか?最終決戦を目前に、セ徒たちは粛々と意匠(衣装)を補完(保管)し始めるのだった…。

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最後の補完が始まっていく!
リリス・フタクチが次々とセ徒たちの背後に忍び寄っていくではないか!!誰の目にも、自らの体内にセ徒たちを取り込もうとしているのは明白!!つまりは、年末の多忙な案件の制作に向けて、戦力を取り込んでいるのだ!

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覚醒したセメンゲリヲン代表機も応戦!!逃げちゃダメだぞお前ら!仕事から逃げちゃだめだ…仕事から逃げちゃだめだ…仕事から逃げちゃだめだ…仕事から逃げちゃだめだ…仕事から逃げちゃだめだ…仕事から逃げ…
次々にその全貌を現していく汎用人型決戦兵器 セメンゲリヲン弐号機、零号機、そして出稿物量産型セメンゲリヲン…。いよいよ起こるのか!?ワイルドインパクトが!!

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次々にその全貌を現していく汎用人型決戦兵器 セメンゲリヲン弐号機、零号機、そして出稿物量産型セメンゲリヲン…。いよいよ起こるのか!?ワイルドインパクトが!!

第伍話 決戦、大阪府大阪市

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ついに覚醒するセメンゲリヲン代表機。次々とLCLの海へと化していく、スマートフォン。そして白きiPhoneと黒きiPhoneに対応したiTattoo。交差するリリスとセ徒たち。神に近い存在となった代表機を中心として、ついに最後の決戦がはじまる。セメンゲリヲン代表機パイロット、モロカミシンジはヅラを被るかどうかの最後の選択を強いられていた…。

やがて迎えた最終局面
セ徒たちは意匠補完計画を遂行するため
また自らの欲望を叶えるため
それぞれの想いが交差する…

初号機に蹂躙される第一のセ徒、マツエル。出稿物を出し続ける量産型。もはや誰にも彼等を止めることはできない。やがて、マツエルのIllustratorCS2機関を取り込み神に等しい存在となった代表機は、ワイルドインパクトを会議で起こそうとしているのか!?人類最後の選択の時が、今訪れる!!

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最終話 せめて、セメントらしく。

あけましておめでとうございます。

皆様、あけましておめでとうございます。そして、今年もよろしくお願いします。そうです。これがやりたかったんです。毎年恒例社員総出で鋭意創作させていただいている、この年賀状も今年で13年目。これだけやっているとコスプレ衣装コスチュームや小道具のクオリティも上がりっぱなしです。そして、この調子で本業のデザインのクオリティもグイグイと上げていければと思っている次第でございます。それでは、皆様のご健勝とますますのご発展をまごころを込めて願っております。

今年もよろしくお願いします。

おまけ MEMBERS/まごころを皆様に(名場面再現VTR集)

初号機パイロット モロカミシンジ
弐号機パイロット 三波コノミラングレー
零号機パイロット 綾野辺レイ

 

作戦部長 大原ミサト
最高司令官 ゲンドウ・浅岡
仮設5号機(トイレ)の住人 前田・ユウコ・IllustratorCS5

 

最後のセ徒 ツナギサカヲル
汎用人型決戦兵器 セメンゲリヲン代表機
汎用人型決戦兵器 代表機のパーツ部分

 

汎用人型決戦兵器 セメンゲリヲン植山機
汎用人型決戦兵器 セメンゲリヲン志水機
出稿物量産型 セメンゲリヲン笹山機

 

高橋 ペンペンタブレット
第一のセ徒 マツエル
第五のセ徒 タケエル

 

全てのセ徒の源 リリス・フタクチ
ロンギヌスの勝山

 

SPECIAL THANKS.

他意はございません。もしもご気分を害された方申し訳ございません。また各関係者の皆様には深くお詫び申しあげます。Respect for スギちゃん, エヴァンゲリオン. The shooting location was 淡輪ときめきビーチ海水浴場, 舞洲工場.