和と洋の様相を兼ね備えた新しい湯のみ「Trace Face cup」ができるまで

和と洋の様相を兼ね備えた新しい湯のみ「Trace Face cup」ができるまで

素材のテクスチャを陶器のボディに表現したTrace Face(トレースフェイス)のカップ。その開発過程を少しご紹介します。

 

design_tfcup_3

「洋」と「和」の調和ということを意識し、まずはじめにフォルムを洗い出しました。左が、iittala teemaを感じるようなストレートでシンプルな洋風テイストなもの。右が、民芸品にもあるような、いわゆる湯のみ。どこか和風に感じるもの。そのどちらにも感じることができる絶妙なラインでスタート。あとは、カップとしての使用感を損なっていないか、バランスは悪く無いか、持った時にしっくりとくるのか、ということを頭に置き、型作りはスタートしました。

 

design_tfcup_4

 

次に、Macの画面上で画像の合成を施し、さまざまなテクスチャを当ててみて、様子を見てみます。留意点としては、細かな技術を感じる素材か?ということ。職人さんの技術を最大限に活かせる表現に仕上げることが求められます。ここでショップなどの市場にリサーチをかけます。同時にカラーバリエーションもこの状態で確認。この時に、ニットの柄は決定したのですが、どうしてもニットだけでは、夏の売り場にははまりにくい…ということから、冬の「ニット」、夏の「ラタン」という2つをチョイスしました。版下に展開して、製造を開始します。いくつもいくつもひたすらニット柄のサンプルを作って、彫りの深さや、型の繋ぎ目を直して、
ようやく形が完成です。

 

design_tfcup_5

 

最後に、釉薬のかかり方を調整します。せっかくの細かなテクスチャーが、釉薬をかけるとぬるくなってしまいます。しかし、釉薬を塗らなければ、汚れが付きやすくなってしまう。(※写真左が素焼きの状態、右が通常の量の釉薬をかけた状態。)できるかぎり素焼きに近い、薄く釉薬を塗ることになりました。また、カラーバリエーションも外側に色をつけるのではなく、カップの内側に色を付けることで、上記の問題点の解決と、上質な雰囲気をもったままTrace Face(トレースフェイス)のカップが完成しました。

Trace Faceをオンラインショップで見る

オンラインショップで購入