家のカタチをしたメジャー「HOUSE MEASURE」ができるまで

家のカタチをしたメジャー「HOUSE MEASURE」ができるまで

紙で手づくりした、たくさんの小さな家

このプロダクトの企画が始まった時、まずは、大きさを決めるところから始まりました。もちろん、メジャーの中身にサイズを合わせて製造をするのですが、それだけでは、良いデザインになりません。じつは、「手に持った時」と「机の上に置いた様」のバランスを取ることがむずかしく、なかなかサイズが定まりませんでした。木の画像を貼り付けたデータを何部も何部もコピー用紙に出力して、展開図を作って、紙を組み立てて、サイズ感をチェックします。

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もちろん紙なので、実際の「重さ」や「質感」とは程遠いですが、

  • 手に持って使うふりをしてみたり
  • 女性のスタッフに持って試してもらったり
  • 自分のデスクのMacの横に置いてみたり
  • 喫茶店でMacBookの横に置いてみたり
  • お気に入りの文房具と並べてみたり

そうやって、たくさんのサンプルを作って試していくうちにおおよそのサイズが決まってきました。

デザインを作って壊して。の繰り返し。

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サイズが決まると、実際にメジャーを入れたサンプル製造に入ります。次に、そのサンプルをメーカーのササキ工芸に作ってもらっている間に、様々なデザインを考えます。Card Chest(カードチェスト)のように、窓やドアなどギミックのあるデザインを表面に入れてみるとどうなるか…モチーフやパターンなどグラフィックを表面に入れるとどうなるか…はたまた、ラッカー塗装して、カラーを入れてみるとどうなるか…などなど様々なデザインを試します。

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最終的には、広葉樹の美しい木目をそのまま活かすため、表面には何も入れないことになりました。木雑貨市場で圧倒的な人気の「walnut(ウォールナット)」と、「ash(アッシュ)」。質感と丈夫さが魅力で、世界中で古くから家具や楽器などに使用されている人気の素材です。個人的にashフェチなので、ashがおすすめです。経年変化での木の色みの移り変わり具合がたまらんです。

職人さんの技術の結晶

…とここまで来て完成と思いきや、メジャーのツメ部分を避けるため、当初は家の形の裾にあたる部分をスパっと切ったような形にしていたのですが、これがどうも、安定が悪く、「家っぽくない」。(上の紙のサンプルの形状です)しかし、ここをフラットにするとツメ部分が下に付いて、本体が浮いてしまう…。悩んでいたところ、職人さんから「机に置くとツメが引っ込む」新しい構造の提案をいただきました。(ナイショです)僕が知るかぎり、メジャーの機能を向上させたモノや付加価値を与える製品はたくさんありますが、使われる状況を考え、メジャーの構造を変えた製品は、初めてではないでしょうか。

このようにして完成した「HOUSE MEASURE(ハウスメジャー)」。かわいい、小さな木の家。あなたのデスクにも1軒、立てて(建てて)みてはいかがでしょうか?

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