「かける」ではなく「かく」
国内シェア90%以上を誇るメガネの産地として、100年以上の歴史を持つ福井県鯖江市から、このプロダクトは誕生しました。それがこの「Sabae mimikaki( 鯖江ミミカキ)」です。緻密で高い製造技術を応用し、伝統あるメガネの加工技術を駆使、メガネ素材の加工メーカーにて職人の手で1点ずつ作られています。素材にはメガネのフレームに使われている、「セルロースアセテート生地」を使用しました。人体との親和性が高いためアレルギーが少なく、その濡れたような艶は磨けば磨く程に輝くのが特徴で、マーブル模様や千鳥格子といった複雑な柄も、自在に作り出せます。
耳かきの柄の部分には、メガネを模したデザインを施しました。ケースに収納すると、パッケージに描かれた紳士や少女が、まるでメガネをかけているような、遊び心溢れる仕様となっています。“かける”から“かく”をキーワードに、ポップなカラーリングやデザインは、手に取る度に日々のグルーミングを楽しい気分にさせてくれます。
福井県鯖江市はメガネの地場産業の町です。メガネの組合に加盟する企業が約200社、非加盟の中小企業も入れると約400社と、多数のメーカーや工場、商社が存在します。低コスト・大量生産の製品が台頭する中、鯖江市でも苦戦する企業が少なくありません。そんな中、メガネ製造の技術と素材の特徴を見極めて開発した耳かきプロダクト。熱に弱いセルロースアセテートを、真っ直ぐに保たせなければならないという課題を解決するため、柄の部分にチタンの芯を挿入し、強度を確保しました。チタンを真っ直ぐに差し込む技術も、元々はメガネのテンプルに差し込む既存の技術を生かした製造方法です。新たな技術を投入することなく、職人の腕を存分に発揮して実現した商品です。