
ブレンドティー “Hooo” ブランディングデザイン|白井製茶
白井製茶
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株式会社strolyさんからのご依頼により、富山県富山市・八尾町エリアの観光デジタルマップのデザインおよびアートディレクションを担当しました。
石畳の美しい町並みと、毎年9月1日〜3日に開催される民謡行事「おわら風の盆」で知られる八尾町。その情緒的な風景と文化を、スマートフォン上で体験できるデジタルマップとして再構築しています。
https://stroly.com/viewer/1732087793
八尾町(やつおまち)について
富山県富山市の南部に位置する八尾町は、石畳の坂道と伝統的な町家が連なる、情緒豊かな町並みが特徴の地域です。山あいの地形に沿って形成されたこの町は、古くから養蚕や和紙などの産業で栄え、現在もその歴史と文化を色濃く残しています。静けさと奥行きのある風景が広がるこの町は、訪れる人に時間の流れの違いを感じさせる、日本の原風景とも言える場所です。
おわら風の盆について
毎年9月1日から3日にかけて開催される「おわら風の盆」は、約300年以上の歴史を持つ八尾町を代表する民謡行事です。三味線や胡弓の音色に合わせ、編笠をかぶった踊り手たちが町を練り歩く姿は、幻想的でどこか儚さを感じさせます。
「風の盆」という名の通り、風を鎮め五穀豊穣を祈る行事として始まり、現在では全国から多くの人々が訪れる文化的な祭りへと発展しました。町ごとに異なる踊りや衣装、演出が存在し、それぞれの個性が重なり合うことで、八尾全体としての魅力が形づくられています。
八尾町の静けさと艶やかさを併せ持つ独特の空気感を、“動きのある風景”として表現。揃いの浴衣と編笠をまとった踊り手たちが、町ごとに異なるリズムと個性を持ちながら踊り歩く様子を軸に、街全体に流れる時間や気配を感じられる構成としました。

イラストは手描きのような繊細なラインで構成し、八尾町に残る古き良き文化や情緒を柔らかく表現。
石畳の道や町家の佇まい、踊り手の所作を丁寧に描くことで、単なる地図ではなく、風景そのものを感じられるビジュアルへと昇華しています。
特に、「おわら風の盆」を支える11の町それぞれの個性を表現するため、踊り手の衣装や曳山の特徴を細かく描き分けている点は大きなこだわりの一つです。
また、マップ内には観光客や地元の人々をイラストとして登場させ、それぞれが吹き出しで八尾の魅力を語る構成を取り入れています。
これにより、視覚的な楽しさだけでなく、細部まで読み込みたくなる情報体験を生み出しています。
現地を訪れたことがなくても「訪れた気になる」体験をつくり、やがて「好きになり、実際に足を運びたくなる」。
そして一度訪れた人が、また来年も、その先も訪れたくなるような記憶として残る。
そんな循環を生み出し、この地域の文化が未来へと受け継がれていくことを願いながらデザインしています。




















デジタルマップは、ユーザーが常に全体を俯瞰するものではなく、スマートフォン上で部分的に切り取られて閲覧される特性を持っています。
その前提のもと、
・どこを切り取っても成立する構図
・どの拡大率でも街の魅力が伝わる情報設計
を軸に、スケールに依存しないビジュアル構成を設計しました。
拡大しても破綻しない情報密度と、縮小しても印象が損なわれないシンボリックな表現を両立し、ユーザーごとに異なる閲覧体験に対応しています。
地域の魅力は、情報だけでなく、その場に流れる空気や時間の中にあります。
本プロジェクトでは、八尾町の文化や風景を“見る”だけでなく、“感じる”ことができる地図として再解釈しました。
デジタルでありながら、どこかアナログな温度を持つ体験。
その積み重ねが、地域との距離を少しずつ縮めていくきっかけになると考えています。
https://stroly.com/viewer/1732087793
