日常に一泡吹かせる醸造所|日々一泡ブルワリー ブランディング

西日本旅客鉄道グループ、ジェイアールデイリーサービスネットカンパニーによるクラフトビール事業立ち上げプロジェクトです。日常の利便性を支える企業が、“非日常体験”を提供するクラフトビールブランドを展開するという挑戦的な構想からスタートしました。ターゲットは、クラフトビールに関心を持ち、日々の仕事や生活の中で感じる閉塞感から解放されたいと願うY世代を中心とした男女。「その場所でしか味わえない体験」に価値を見出す層に向け、単なる商品デザインではなく、ブランドそのものの構築を行いました。

分析/ANALYSIS

自社分析・競合分析・ブランドコンセプト

クラフトビール市場は拡大傾向にあり、地域密着型ブルワリーや世界観の強いD2Cブランドが多数存在しています。多くの競合は、職人気質・クラフトマンシップの強調ローカル性の訴求サブカルチャー的世界観といった方向性に寄っています。本プロジェクトでは、「鉄道グループ」という母体の信頼性と公共性を強みに転換。“日常を支える企業が、日常に一泡吹かせる”というギャップをポジショニングの核に据えました。大量流通型でも、ニッチ特化型でもない。“日常と非日常を接続するブルワリー”という独自の立ち位置を明確にしました。

ブランドステートメントを「日常に、ひと泡吹かせる醸造所」としました。 ビールは単なる嗜好品ではなく、人と人をつなぎ、抑圧をほどき、会話を生む存在です。1杯のクラフトビールから始まる、まだ見ぬ世界との出会い。西日本各地のブルワリーやストーリーを伝え、クラフトビールの裾野を広げる存在を目指しました。キーワードは、解放体験変化つながり物語日々懸命に働く人にとっての“小さな非日常”を設計しました。

開発/DESIGN

ネーミング・ロゴ開発

ブランド名は「日々一泡ブルワリー(Hibi Hitoawa Brewery)」「日々(ひび)」と「一泡(ひとあわ)」を掛け合わせ、日常(=日々)そこに起こる変化(=一泡)を言葉の中に内包しました。“ひとあわ吹かせる”という日本語特有のニュアンスを活かし、軽やかさと挑戦心を同時に表現しています。

ロゴは「日」の円形モチーフをベースに、「ひ・と・あ・わ」の文字要素を組み合わせたタイポグラフィ設計としました。分解されたパーツが一体となる構造は、原料(水・麦芽・ホップ・酵母)の集合体西日本各地のストーリーの集合開発チームの想いの結集を象徴しています。和の落款を想起させる構成で、日本発クラフトビールとしての誇りも表現しました。

パッケージデザイン

ラベルは「泡」を視覚的主役に据えたデザイン。注ぎ込まれたビールの揺らぎや、弾ける泡をグラフィック化し、飲む前から高揚感が立ち上がる設計としました。ビアスタイルごとにカラーバリエーションを設計:GOLD:ビールの王道・活力GREEN:ホップの香りRED:醸造への情熱BLACK:日常BLUE:解放PURPLE:未体験ブランドカラー体系を構築し、シリーズ展開にも対応できる設計としています。

流通/PROMOTION

WEBデザイン

ブランドサイトでは、ストーリー性解放感泡の躍動感を軸にビジュアル設計。余白と強いタイポグラフィを活かし、クラフトビール特有の熱量を保ちながらも、企業ブランドとしての信頼性を担保するトーンに仕上げました。ブランドの思想・ビールラインナップ・世界観を一貫して伝える設計としています。

日々一泡ブランドサイト

店舗ツールデザイン

ブランド体験を一貫させるため、店舗ツール群をトータルでデザインしました。メニューブック、ハウスカード、タップラベル、Tシャツなど。“日常の延長線上にある非日常”というコンセプトを、過度にクラフト感へ寄せすぎず、洗練されたバランスで表現。スタッフが着用するTシャツや名刺に至るまで、ブランド人格が統一される設計としました。

日常を支える企業が、日常に一泡吹かせる。その挑戦を、ブランド構築からツール・WEBまで一気通貫で設計しました。クラフトビールの裾野を広げる、新しいブルワリーのかたちを提案したプロジェクトです。

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